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浅草寺のすぐ隣の神社(浅草神社と被官稲荷神社)

更新日:6月25日

「いい神社」を探す、もうひとつの方法

私なりの「いいなと思う神社」の見つけ方のひとつに、「お気に入りの神社や寺のまわりを歩いてみる」という方法があります。


浅草寺に久しぶりに訪れました。インバウンドでにぎわっています。


浅草寺を歩いていると、どうしても雷門や本堂に目がいってしまう。でも、ちょっと横にそれてみると、小さな神社たちがひっそりと並んでいるのに気づく。実は私も、何度も来ているのに最近までちゃんと見たことがなかった。

でも今回は本堂の裏手に、浅草神社という神社を見つけた。


浅草神社の起源と祀られた三人

浅草神社は、推古天皇の御代、628年にさかのぼる由緒を持ちます。


主祭神として祀られているのは以下の三柱:

  • 土師真中知命(はじのまつちのみこと)

  • 檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)

  • 檜前竹成命(ひのくまたけなりのみこと)


この三柱は、浅草寺創建に関わった人物たちであり、現在でも「三社祭」の由来として知られています(私は今回初めて知りました)。

観音像を引き上げた兄弟(檜前浜成・竹成)と、それを観音と見抜き、祀った土師真中知――この三人の功績をたたえて建てられたのが浅草神社です。


なお、土師(はじ)氏について少し調べてみると、古代日本の名門氏族で、葬送儀礼を担っていたとされます。


「土(つち)」の文字通り、埋葬や墓に関係する氏族で、出雲系神裔である天穂日命の子孫とも伝わっています。後に菅原道真を輩出しており、「菅原」の姓に改姓されたのだそうです。

仏教の寺のすぐ隣に神社があるこの並びは、かつて神仏が一緒に祀られていた時代の名残なのだとか。


被官稲荷神社と境内の小さな発見


さらに奥に進むと、朱い鳥居がいくつも並ぶ細い道が出てくる。そこをくぐると、小さな被官稲荷神社が現れる。

被官稲荷神社と呼ばれるこの社は、「被官=主君に仕える者」という名の通り、江戸時代の庶民や商人たちが出世や仕事運を願って建立したものと思われます。


境内の奥まった一角にありながら、なぜか印象の強い場所でした。都内でもあまり見かけない独特の空気が漂っています。

ご神体は岩の上に建てられていました。

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ちなみに、浅草神社の御手洗場の奥にある溝で足を滑らせ、転びかけました。溝をたどってみると、井戸のような空間につながっているようでした。昔の生活水か、あるいは神事に関わる場所かもしれません。


もう一つ気になったのが、境内入ってすぐ右にある、こちらの祭事場。

しめ縄とご神体がありますが、なんの場所なのか全然わかりません。

神事の場所なのでしょうか?

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ChatGPTでも出てこず、わからないことの多い神社でした。


浅草という観光地のど真ん中に、歴史や信仰がまだ残っていることに驚かされます。

あえて目的地を決めず、すでに「いいな」と思っている場所の周辺を歩くこともまた新たな発見になることがわかりました。

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