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日本と海外の「水に関係ある神様」

更新日:3月24日

写真はバリのティルタ・ウンプルの湧き水
写真はバリのティルタ・ウンプルの湧き水

日本と東南アジアとジャマイカに存在する、水に関係する神様のまとめ

神様の名前

概要

特徴

伝説

日本

罔象女神(ミヅハノメ)

水を司る女神。川や泉の神。

清浄な水の神、井戸や泉の守護神。

イザナギの禊から生まれる。

日本

瀬織津姫(セオリツヒメ)

川の神。穢れを清める力を持つ。

伊勢神宮の禊祓の神。

大祓詞に登場し、人々の罪や穢れを清める。

日本

速秋津日子神・速秋津比売神

川や湖の流れを司る神々。

特に河口の神とされる。

水の循環を司る存在として記述される。

日本

九頭龍神(クズリュウ)

湖や川に棲む龍神。

水源を守る神。

諏訪湖に住み、建御名方神に鎮められる。

日本

貴船神(キフネノカミ)

水の供給を司る神。

雨乞いや止雨の祈願対象。

神武天皇の母が神の導きで貴船の地へ。

バリ

デウィ・ダヌ(Dewi Danu)

湖や川を司る水の女神。

バトゥール湖に住む神。

農業用水を供給し、寺院で崇拝される。

タイ

プラ・メー・コンカー(Phra Mae Khongkha)

メコン川の守護神。

ガンガー(ガンジス川の女神)と同一視。

ロイクラトン祭で祈願対象となる。

タイ・カンボジア

ナーガ(Naga)

大河や湖に棲む龍神。

メコン川やトンレサップ湖に伝承が多い。

クメール人の祖先とされる伝説も。

タイ・ラオス

パヤー・ナーク(Phaya Naga)

メコン川に棲む水の精霊。

ナーガの一種。

メコン川の水位や漁業を左右するとされる。

ジャマイカ(タイノ族)

アタベイ(Atabey)

水と豊穣の女神。

川や泉の守護者。

水を清め、生命を育む存在。

ジャマイカ

マランダ(Maranda)

湖や川に棲む精霊。

女性の姿で描かれることが多い。

水源のそばで祈ると願いを叶える。

ジャマイカ

ルコ(Loko)

水と森の守護神。

アフリカ由来の精霊信仰。

マルーンの村で水源の保護と結びつく。


<考察>

  1. 水の神は、清めや浄化の役割を持つことが多く、日本でも海外でも共通して「水を清める力」が信仰の中心にある。

  2. 龍(蛇)と結びついた神が多い。東南アジアのナーガやタイ・ラオスのパヤー・ナークも川に棲む龍神で、メコン川の水を支配する

  3. 水は農業や漁業に不可欠なため、日本でも海外でも「豊穣の神」としての側面がある。特に雨乞いや水利の神として崇拝されることが多い。そのせいか、水の神様は神話の中で人間との関わりが深い存在として描かれることが多い。




<おまけ>ナーガについて🐍


ナーガは、インドを中心とするヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教に登場する神々で、特に蛇の姿を持つ神々として信仰されています。ナーガは単独の神格として、また神々の一族としても広く崇拝されています。その象徴として、豊穣、守護、再生、繁栄、そして水との関連が強調されます。


1.ナーガの特徴

  1. 蛇の姿

    • ナーガは基本的にの姿で描かれますが、時には上半身が人間、下半身が蛇という形でも描かれることがあります。これらの形態は、知恵再生神秘的な力を象徴しています。

    • ナーガは、水の神としても知られており、川、湖、井戸といった水域に住むと考えられています。

  2. 守護の神

    • ナーガは、特に土地の守護神として崇拝されることが多く、特に家や寺院、地域の守護神として信仰されています。また、財宝を守る神としても信じられ、商売繁盛財運の神としての役割も果たしています。

  3. 水の神

    • ナーガは、水の神と深く結びついており、特に雨季水源との関連が強調されます。インドや東南アジアでは、水をもたらす神として農作物の豊穣をもたらすと信じられています。

  4. 神話での役割

    • ヒンドゥー教では、ナーガはシャーシャ(宇宙の蛇)やアンクシュ(神々の蛇)など、さまざまな役割を持つ神々の一族として登場します。また、ナーガは神々の使者蛇神の一員として、神々の協力を得て人々に恩恵を与えます。


2.ナーガと水・豊穣の関連

水の精霊としてのナーガ

  • ナーガは、インドや東南アジアで水や豊穣の神として崇拝され、水の守護神として信じられています。農業の豊穣を支える役割を持ち、特にインドでは、ナーガ雨をもたらすと考えられており、水源湖、河川の守護神としての側面が強調されています。

ナーガと農業

  • ナーガは、特に稲作などの農業に関連する神であり、農業の発展と水の恵みをもたらす存在として信じられています。インドや東南アジアの農民たちは、ナーガを祀って豊穣水の供給を祈ります。


3.ナーガの象徴と信仰の広がり

ナーガの象徴性

  • 再生と繁栄: 蛇は、脱皮を繰り返すことから、再生新たな始まりの象徴とされています。ナーガもその象徴として、自然の循環や繁栄を司ります。

  • 財運: インドでは、ナーガが守るとされる財宝が多く、ナーガは財運を司る神としても崇拝されています。


4.インドと東南アジアにおける信仰の広がり

  • インドだけでなく、東南アジア(タイ、ラオス、カンボジア、ミャンマーなど)でもナーガは重要な神々とされています。特に、ラオスやカンボジアでは、ナーガは文化的なアイコンであり、神殿や寺院に描かれることが多いです。

  • タイナーガ信仰も深く、特に水辺の神として、古代から信仰されてきました。


ナーガと神様の話は次回に続く

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